誰もがニッコリ 微生物の発酵パワー

2016.05.02

スクリーンショット 2016-05-02 0.15.35大統領選挙の話題で賑やかな米国で、一般的なレストランに入ると、料理を注文する時に、スープにするかサラダにするか、必ずと言っていいほど聞かれます。 サラダにする、と言うと次にドレッシングは何にしますか、とまくしたてられる。 当番が初めて彼の地を踏んでいた頃は、次から次と言われるドレッシングの名前にどれも聞き覚えがない。
 

だんだんわかってきた頃には、フレンチ、ビネグレッド、サウザンドアイランド、ラッシャン、ブルーチーズとか言っているのが何とか聞き取れたが、それらが何かが想像つかない。 そのまくしたてられた中で、ブルーチーズだけは追加料金が発生します、とウエイター様はのたまう。 そうまで言われたら、それを頼むしかないと、注文して一口食べて、あっ!これはいかん。 何ともカビ臭くて、手に持ったフォークが固まってしまった。
 

所変わって、ジャパンにやって来た外国人の人達を旅館に泊めると、あの朝食に出る納豆に、日本人とは大豆を腐らせたものを食べる人種だったとは信じられない、と言う顔を何度されたことか。
 

最近、何かと話題になる発酵食品。 発酵と腐敗の違いは何か、というお話。 実は化学的には全く同じもの。 人が好きだと思えば、発酵になるし、あ〜これは嫌だ、となれば腐敗になる、という次第。 ブルーチーズは日本で育った当番にとっては、カビ臭い腐ったチーズだったし、納豆も外国から来た人にとっては腐った大豆。

腸内細菌を体の中に重さにして約2キロも”飼って”いる私たちの体にとって、微生物はなくてはならないお友達だということが次々に明るみに出てきている昨今。

何にでも使えるという酵母液の作り方の講習会が各地で行われていたり、微生物を使った発酵資材と言われるものはこれまでにもありました。

 

今回はそんな発酵パワーを実感できる、嬉しい発酵液のご紹介。
 
自然農でほぼ自給自足生活をしている友人と話していた時に、最近使ってるぼかし肥料は簡単で作物の出来がとても良いと言う。 どうやって作っているのか尋ねると、籾がら炭と米ぬかに発酵資材をふりかけるだけ、だと。 その発酵資材って何、と尋ねてかえってきた答えが、『えみえアイ』なる全く聞いたことのない単語でありました。
 

調べてみると愛媛県の工業試験場で海を浄化する為に開発したもので、特許も取らずにつくり方も無償公開しているのだとか。 一般に知れ渡るきっかけは、現代農業という月刊誌の2013年1月号でこの”えひめAI“が紹介されてから。 農業関係者の間で、堆肥作りや病気予防に使われているものの、どっこいその万能性はとんでもなく広範囲だった。

シャツに飛んだ醤油のシミ

白いシャツに飛んだ醤油のシミ

当番がびっくりしたのが、白いシャツに飛んでしまった醤油のシミ抜き。 自分で作った、えひめAIの原液を100倍に薄めたものをシュシュっと吹きかけて、待つこと5分。 あら不思議、慌てた先ほどのシミが消えてる。 微生物パワー恐るべし。

シミの消えた白いシャツ

えひめAIを霧吹き5分後

この発酵微生物液は、公式には飲まないでください、とうたっている。 想像するに、間違って雑菌が入って腐った液体になってしまったものを飲まれたら大変なことになるからだと思う。 しかし、当番は自分の責任において希釈したものを飲んでいる。 これから記載する作り方を見たら、これなら飲んでも大丈夫だろう、とほとんどの人が考えると思う。 (しかし、飲む場合はくれぐれも自己責任でお願いします)

何しろ、乳酸菌、酵母菌、納豆菌のトリオが生き生きと活発に共存している稀有な液体なのです。 ヨーグルトもいいですが、これを飲まない手はない、とどうしても思えてしまうのです。
 

では、作り方。

  1. ヨーグルト 25グラム
  2. 砂糖    25グラム
  3. 納豆    一粒(ぬめりの部分だけでオッケー)
  4. ドライイースト 5グラム(これは通常の倍ほどですが、これで7日かかるのが24時間で出来ます)
  5. 40℃の水を250ml.

どうでしょうか、簡単に手に入るものばかり。 かつ食べられるものばかりです。 これらを500mlのペットボトルに入れて、蓋をした振ってよくかき混ぜます。 納豆は一粒を中に入れないで、茶漉しに一粒おいてその上から水を注ぐのでも十分です。 かき混ぜ終わったら、蓋を緩めます。 これをしないとペットボトルの中が膨張し過ぎる恐れがあります。

これで暖かいところに24時間放置します。 すると泡がたくさん出て発酵していくのがわかります。 その後、追加で250ml.のぬるま湯を加えて原液が完成です。
 

先ほどの染抜きは、この原液を100倍に薄めたものでした。
スクリーンショット 2016-05-01 23.46.47
もっと詳しく知りたい方にお勧めの本は、えひめAIの作り方になります。 DVDがついているので、それを見ると作り方がよくわかります。 

そういう費用をかけたくない方は、ネット上にもたくさん情報が出ていますので、それで作り方を確認されるのもいいでしょうね。

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