2016.07.21
私たちは日常生活であまり使わない筋肉やスジを、上手に伸ばす運動をすると心地よさを感じます。 ヨガのレッスンでそれを体験する方は多いはずです。 その心地よさは筋を伸ばした、ということと同時に、もう一つ意識が身体の内側に向いたことによる心地よさも大きいのです。
スポーツジムに行きますと、その上で歩いたりジョギングするドレッドミルという機械があったり、自転車のようにその場でベダルをこぐ機械などがあります。 と同時に天井からテレビのスクリーンがぶら下がって、テレビ番組を見られるようになっていたりします。 運動しながら飽きさせない為に良かれと思って設置されているのかも知れませんが、残念なことです。
なぜならテレビに気をそらせることにより、体を動かすことが、心肺機能を働かせ、筋肉を使うことだけに留まってしまうからです。 勿論、そのことの価値は十分ありますが、より大きな喜びと効果は、意識が内側に向くことによってもたらされます。 体調が良い、気分がいい、というのは多くの場合、心と体の反りが合っている状態です。 それを実現する有効な方法が、意識を内側に向ける、というエクササイズになります。
ヨガで体の各部を伸ばしながら、自然に意識が内側に向いた心地よさが、ヨガレッスンの後に多くの方が体験する心地よさの本質です。
それはまた別の言い方をしますと、潜在意識とつながると誰もがそれを心地よいと感じる、ということでもあります。
ちょうど、実家に戻るとホッと出来るのと同じです。 なぜなら、潜在意識が自分の生まれた”実家”だからです。
静坐をする、というのは日常生活であれこれ考えている心(顕在意識)と自分の生まれ故郷(潜在意識)を隔てている扉を開けることになります。
ずっと閉めきったままだった部屋の窓を開けると、外の風が入ってきて心地よさが広がります。 同じように、あの潜在意識からの風が自分の心に入ってくると、それを心地よさや安らぎ、として私たちは感じるのです。
それをさらに確実なものにしていくのが呼吸法であり、その心地よさのエッセンスを味わうエクササイズが静坐になりますね。 またこれだ(笑)